下呂市の高地トレーニング施設

自分の実家のある下呂市に高地トレーニング施設を整備するという構想があります。
自治体の財政悪化により公共事業が削減されるという昨今の情勢を見ると実現は難しいのかと思っていました。実際、付近に整備が予定されていた高橋尚子ロードは工事が途中で止まっています。しかし、下記の記事のように計画は着々と進んでいるようでした。
下呂市整備の高地トレーニング施設 名称は「御嶽パノラマグラウンド」に(読売新聞)
整備が予定されている場所は濁河(にごりご)温泉という標高約1800mの場所で、日本一標高の高い温泉街として有名です。かつてシドニーオリンピック10000m代表の高橋千恵美選手(日本ケミコン*1がオリンピック前に合宿したこともあるそうです。

*1:自分は御岳で合宿をした際に姿を見ました。合宿終了後実家へ帰る途中、「日本ケミコン」のユニフォームを来た選手をみかけ、「ここで合宿をしているのか」と思いました。しかし、シドニーオリンピック前だったため、「さすがに高橋千恵美選手はいないだろう」と思っていたら、先頭を走っていたのが高橋千恵美選手でした。見間違えかとも思いましたが、後日陸上競技専門誌に「岐阜の標高1800m付近の場所で合宿した」と記載されていました。

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駅伝の選手選考

コーチ時代最も苦しんだのが駅伝の選手選考です。どの区間に誰を起用するか非常に難しい問題です。
本人が走りたい区間と監督・コーチが走って欲しい区間が違う、あるいは外された選手の不満が解消できない、といった問題があります。
よく「選考会を行えば、文句なくすっきり決められる」と言われます。しかし、自分は選考会で選手を決定することに疑問を持っていました。選手の調子は変わっていきます。そのため、選考会は大会に時期が近いほうがよいです。しかし、あまり近い時期に選考会を行うと疲労が残っていしまいますから、二週間前が限度かと思います。選手になれるかどうかわからないメンバーは当然選考会に合わせて調子を合わせてきますが、さらに大会にもう一度調子を合わせるのが大変になります。精神的にも選手に選ばれたことで満足してしまって本番でよい結果が出ないこともあります。
かつての所属チームの選手に「選手で話し合って決めたい」ということを言われました。母校(駅伝の名門校)でその方法だったからだそうです。自分はこれも難しいと思います。自分も大学時代に監督に提案したことがありますが、選手間で話し合って決めたら外れた選手のショックが大きいからという理由で却下されました。確かに同じ選手に「お前は大会で弱いから今度は外れてくれ」と言われたらショックですね。高校生であれば、学年間での力の差がありますし、そういう伝統がずっとあれば可能かもしれません。しかし、急にやれと言われてもできるものではありません。
やりたいとは思っていたが、できなかったのがポイント制です。5000m、10000mのベスト記録、過去の駅伝レースの結果、練習内容をポイント化してポイント上位の選手を選考するという方法です。若干方法は違いますが、似た方法を亜細亜大学が使ったそうです。

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チームに必要な人材

チームのメンバーを次のタイプに分けるとチームに最も貢献するタイプと、最も不要なタイプはどれになるのでしょうか。

  1. 能力もモラルも高い
  2. 能力は高いが、モラルは低い
  3. 能力は低いが、モラルは高い
  4. 能力もモラルも低い

最も貢献するタイプは誰が考えても1です。最も不要なタイプは、2という考え方が一般的だそうです。3の人材は能力が高まっていけば、1のタイプになる可能性があります。4のタイプは放っておけばよいだけです。2のタイプは高い能力を持つため、他のメンバーへの影響力が大きく、他のメンバーのモラルを下げる可能性があるということでチームには悪影響をもたらすようです。

しかし、どうしても2のタイプが大事にされてしまうことが多いように思います。短期的に見たら、そういったタイプの選手に頼った方が楽ですし、そうやってしていくうちにモラルも高くなっていくのではないかという期待があるのだと思います。テレビなどを見ていると「昔ワルだったが、更生して立派な人間になった」といった話を好む人が多いようなので、日本人のメンタリティーとしてそういう傾向があるのかもしれません。

選手を弱くする方法

熱心な指導者の方ならどうやったら選手が強くなるのか考えておられると思います。
昔どうやったら選手が強くなるかを考えていたとき、考え方を変えようと逆に選手を弱くする方法を考えていました。
最初に考えたのが、何も言わない方法。見ているだけ。何も言わない。でも強くならないが、弱くもならないように思います。逆に自立心が高くなり、強くなるかもしれません。
まず考え付いたのが、選手を罵倒する方法。とにかく罵倒しまくる。走れても罵倒する。走れなかったら当然罵倒する。嫌になって辞めてしまうかもしれません。しかし、逆に反骨心を持って強くなるかもしれません。
一番効果的(?)だと思ったのが、悪い部分を誉めることです。誉められて悪い気がする選手はいないと思います。悪い部分を誉められれば、それを治そうとしなくなります。そして結果が出なければ違う部分に原因を求めて、良い部分を悪い方向に変えてしまうことになります。結局指導者を否定しない限り成長はありません。しかし誉めてくれる指導者を否定する気にはなかなかならないでしょう。

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水中歩行

プールへ行って水中歩行を1時間ほど実施しました。
また走りたいのですが、腰と臀部が痛いのでまだ走れません。そこで腰に負担の少ない水中歩行で体を動かし、筋力や持久力を戻そうと考えたからです。また再び走り始める前に体重をベスト体重近くに戻しておきたいという意図もあります。体重増は故障につながります。

次のような計画を考えています。

  • 3月下旬〜6月下旬 
    1. 腰および臀部の治療(週1日)
    2. 水中歩行による筋力・持久力強化(週2〜3回)

以降は未定です。体重は5月下旬までにベスト体重近くに戻したいと思います。
仕事が多忙になることも予想されますので、計画通りに行くかどうかわかりません。そうなったら計画を変更すればよいだけです。なんでも計画は大切ですので、まず計画を立てて、それを実施していきたいと思います。

整形外科を受診

また走りたくなりました。しかし、腰や臀部に痛みがあり、今のままでは楽しく走れません。そこで整形外科を受診しました。受診した整形外科は付近では有名なスポーツ整形外科です。
椎間板ヘルニアの既往歴がありますが、おそらく椎間板ヘルニアではないとのことです。少し安心しましたが、そうなると痛みの原因はなんなのでしょう。それは教えてもらえませんでした。とりあえずリハビリを行い、それで痛みがとれなかったらもう少し詳細な検査をすると言われました。
いつも思いますが、時間がなく医師に伝えたいことが全て伝えられません。腕の良い医師であれば、患者も集まりますし、一人当たりに割ける時間が少なくなるのは仕方がないことです。その部分はリハビリで理学療法士とのコミュニケーションでフォローしてもらえるのだと期待しています。

チームマネジメント

コーチング・クリニック2005年4月号の特集は「チームマネジメント」でした。気になったので、少しですが読み直してみました。
チームの人間関係や、モチベーションというのは難しい問題です。
人間関係を良好にするには話をよく聞いて不満を解決する、その人のタイプに合わせた対処をする、など一般論での解決方法はありますが、そんなに簡単なものでもないと思います。人間関係というのは、感情的な問題も含んできますし、そもそも人間の相性というものもあります。出身地による文化の違いもあるでしょう。
また影響力が大きい選手がいて、その選手とスタッフの関係が悪かったりしたら最悪です。その選手に影響を受けた選手とスタッフの関係がどんどん悪くなっていきます。

人間関係が悪くなるとモチベーションも落ちていきます。嫌な人がいると思うと練習に行きたくなくなるとか、スタッフに言いたいことを言えないとか。
逆にモチベーションが低いと人間関係が悪くなるという場合もあります。モチベーションが低いため、練習態度・生活態度が悪くなる。それを咎められ、人間関係が悪くなるという場合もあります。

チーム内の人間関係を良好に保ち、モチベーションを上げていくにはどうしたらいいのか、本当に難しいと思います。多くの指導者が悩んでいると思います。
ただ一つ大切だと思った部分は、選手間は基本的に「優しさ」を持って接する、「厳しさ」が必要な部分はスタッフが対応するという部分です。こうしていかないと、人間関係がうまくいっていない選手、問題行動を起こす選手の逃げ場がないと思います。