今さら北京オリンピック

オリンピックが終わってしばらく経ちますので、もうオリンピックの話題を口にする人もかなり減りました。
そんな中ではありますが、密かに注目していたオリンピック選手の話題について書いてみたいと思います。
密かに注目していたのは男子1500mのメディ・バーラ選手、男子3000m障害ブラブデラ・ターリ選手(ともにフランス)です。なぜ注目していたかというとオリンピック直前合宿を御岳の高地トレーニングエリアで行っていたからです。
他国とはいえオリンピック選手が故郷の飛騨地方で合宿をするというのは誇らしいものです。さらに合宿する選手が自分の得意種目だった1500m、3000m障害の選手ですから、どうしても注目してしまいます。
時差調整を涼しい場所で行ないたかったということだと思います。昨年の大阪世界陸上の直前合宿でも御岳を訪れていたのは、北京オリンピックのシミュレーションだったのでしょう。

本当はテレビ中継を見たかったのですが、これらの種目が行なわれた日は仕事で帰りが遅くなり、泣く泣くあとで結果を調べました。結果は下記の通りでした。
メディ・バーラ選手 4位 3分34秒21(3位と0.05秒差!)
ブラブデラ・ターリ選手 5位 8分14秒79

しっかり活躍しているではないですか!
レーニングエリアは高山市下呂市にまたがっていますが、下呂市のサイトではブログで結果と喜びの声が記載されています。高山市の観光情報サイト飛騨御嶽高原高地トレーニングエリアのサイトでは残念ながら情報を見つけることができませんでした。

メダルは取れなかったとはいえ、これだけの結果ですから関係者も大喜びでしょう、とするのは早計。というのはもっと上の結果を狙っていたかもしれないからです。
ということで、彼らの実績を専門誌やWebで調べてみました。
バーラ選手は2003年パリ世界選手権で銀メダル。2004年アテネ五輪、2005年ヘルシンキ世界選手権、2007年大阪世界選手権では入賞していませんが、欧州選手権で優勝するなどの実績があります。
ターリ選手は2003年パリ世界選手権4位、2004年アテネ五輪7位、2005年ヘルシンキ世界選手権8位、2007年大阪世界選手権5位。安定して力を発揮しています。大阪世界陸上のサイトでは選手紹介もされています。

オリンピックで4位と5位ですから、十分力は出し切ったでしょうし、素晴らしい結果です。しかし、これだけの実績を残していれば、やはりメダルが欲しかったのではないでしょうか。
バーラ選手は3位と0.05秒差です。3000m障害はケニアが圧倒的に強く、ケニア勢でメダル独占と思われていたところ、同じフランスのメキシベナバ選手が銀メダル。ターリ選手にもチャンスはあったでしょう。
選手たちにとっては少し悔しい結果だったのではないでしょうか。

しかし、この2選手がこれだけの実績がある選手だということは改めて調べてみて初めて知りました。「フランスの選手が合宿する」ということだけでなく、これだけの実績のある選手、ということをアピールすれば注目度も違ったのではないか、と思う今日この頃です。