投擲選手は大変

3月1日に大学の陸上部OB会に行ってきました。
卒業して10年以上になりますが、我々の世代は忙しいのか出席者はゼロ。出席者の中で一番年齢が近いOBは5学年下でした。
それでも世代が異なるOB、現役の人たちとも話すことができて楽しかったのですが、現在の主将からの我々OBへのお願いについては考えさせられるものがありました。

我々OBに対するお願いは「場所の問題で投擲練習に支障が出ており、練習場所を確保して欲しい」というものでした。
話を聞いたところ、次のような経緯だったようです。

  • 陸上競技場のトラック内側が人工芝となり、投擲練習に使えなくなった。
  • 野球場を使用させてもらえることになったが、当然野球部の練習時間は使用できない。
  • 一般公開している公営競技場は芝生保護のため、投擲練習は禁止。
  • その他近隣グランドの使用を検討したが、いずれも使用不可。

このような状況で、野球部が使用していない時間を見計らって細々と投擲練習を行っているようです。
私が感じたことはこれは母校の陸上部だけの問題ではなく、同じような問題を抱える選手が多いのではないかということです。もしかしたら日本の投擲競技のレベルが向上しないのもこのような練習場所の問題が影響しているのかもしれない、とも感じました。

陸上競技場に人工芝を導入した理由は、砂埃が近隣住民の迷惑となっていることだったそうです。近隣には多く住宅がありますから、経緯は理解できます。他の方法はなかったのか、ということは思いますが、簡単に非難することはできません。公営競技場の芝生保護もサッカーに使用するため仕方がないと思います。これももう少しなんとかして欲しいとは思いますが...

日本は国土が狭いため、投擲の練習場を確保するのが大変だと思います。特に都市部は難しいでしょう。どこの大学・高校でも投擲練習ができる、というのは無理でしょう。でも投擲選手の競技人口から考えて、投擲練習が可能な場所を集約すれば、近隣から集まって練習ができるはず。そうすれば他の選手や他校の指導者から学ぶことも多く、レベル向上につながりそうです。そういったことを高校・大学の枠を超えて考えてもよいように思います。